第3話 蜻蛉

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都会の、 窓を開ければ会話が 出来そうな家と家の 距離ではないことを 今更ながらに 思い知って 芳樹は惚けた顔つきで それを見た朱里は 笑って見せた。 「時折やってくる 弁護士さんが あれこれと 世話を焼いてくれて この人が父だったら とかって思った事も あったなぁ」 そう言って 大好物の コーヒーゼリーを 口に入れた朱里を 芳樹は見つめた。
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