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またまた、銃弾が飛来してきたからだ。彼女━━チェトリは、その様子に腕を一振りする。
白っぽい板の群れが一瞬で現れると、ぼく目掛けて降ってきた銃弾を押し止める。ぼくはいい加減悲鳴を上げて、頭を抱えた。
『確認:情報管理者としての権限を著しく逸脱している』
「そんなことはない。この子をサルベージしたのはわたしだ、だから所有権はわたしにある」
聞き覚えのある無機質な声色。さっき叩き潰された球体とは別に、新しいのが空から現れた。
カメラアイも、脇腹から飛び出す機関砲も同じ。改めてその無骨さにぼくはたじろぎ、チェトリは逆に一歩踏み出す。
『説明:彼の個体名が確認できず。当該〈ターミナル〉の管轄下に無い存在である』
「そりゃそうだ。だが我々で認知出来ない存在など、この世界では一つしかないだろ?」
『否定:それは我々が判断する事態ではない』
「ならばメインフレームにアクセスしろ。直接判断を仰げ。〈ガードシステム〉であるなら出来るはずだ」
『受諾:情報のアップロードを開始……』
ガードシステムと呼ばれた球体は押し黙る。それは数瞬だったけれど、沈黙が明けてからぼくは直ぐに悟る。
何か、聞こえた気がしたからだ。
「……殺、せ?」
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