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綻び始めた窄みに誠悟の指がひとつふたつと侵入してきた。 「あ、あぅ……んっ……!」 「鈴、い、痛くない?」 誠悟は更に息を荒げた。 「痛く、ないぃ……」 痛いどころか中で蠢きだす誠悟の指が、舌で舐められていたのよりもっとクリアな快感を鈴蘭の身体に与えている。 「いた、いたく……ない……。もぅ、あ、ああ……、やぁぁ……」 手近にあった枕を抱きしめ、鈴蘭は与えられる強い快感を逃そうと頭を振った。 「気持ちいい?」 尋ねる誠悟の声が明らかな欲に(まみ)れていた。 「きもち、いいぃ……」 無意識に鈴蘭の腰が揺れ出した。 指よりももっと、誠悟のものでいっぱいにして欲しい。 二本の指でこんなにもいいのに、誠悟の熱で穿たれたらどんなになってしまうのだろう。 「欲しい……、欲しい、よぅ……。誠悟のが欲しい……!」 鈴蘭の頭の中はもうそれだけでいっぱいだった。 悲しみ、喜び、不安、そういった感情は全て消え去り、アルファの───誠悟の精を受け入れたいという感情に支配されている。 いつの間にか両目から涙が流れこめかみを濡らしていた。 形の良い唇は笑みの形に弛んでいく。 「誠悟、早く……」
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