1988人が本棚に入れています
本棚に追加
自らうつ伏せになると、鈴蘭は後ろ手に双丘を割り開いた。
こぽりと音を立てて、オメガだけがそこから分泌させることのできる体液が流れた。
「いれて……」
高く突き上げたそこに誠悟の熱が宛がわれる。
「あっ、はあっ!」
誠悟は鈴蘭の腰を掴むと一気に熱を突き刺した。
「あ……、あぁ……。誠悟……、誠悟で、いっぱいだよ」
受け入れたそこは誠悟の質量で満たされている。
好きな人と繋がれた喜びに胸がいっぱいになった。
「うれしい。僕、ほんとに……うれしい」
首だけで振り返ると、誠悟はアルファの本能だけに支配されている目をしていた。
そこにオメガがいるから、ただそれだけの理由で本能が『犯せ』と命令しているような、そんなアルファの目。
誠悟は、自分が抱いているのが鈴蘭であると理解しているのだろうか。
初めて目の当たりにするアルファの本能に、鈴蘭は酷く不安になった。
鈴蘭だって誠悟に抱かれるのだと意識しなければ、オメガの本能に流されてしまいそうになっている。
でも今こうやって繋がっているのはアルファとオメガではなく、誠悟と鈴蘭だからなのだ。
心が彼でいっぱいになるくらいに好きだから、愛しているからこうするのだ。
「誠悟……、僕を見て……。僕のこと、わかる……?」
鈴蘭は泣き笑いの表情で尋ねた。
最初のコメントを投稿しよう!