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「女ってホント噂好きだよな。関係もねーくせにベラベラと。そういう女、見ててイラつく」
確かに自分の知らないところで知らない人達に噂されるのって……いい気はしないと思う。
「だけどお前は知らなかったんだろ俺のこと。あの日初めて会ったときまで」
「知らなかったです。ホント私、社内のことに疎いっていうか……システム部にいたら全然社内の人と関わる機会がなくて」
「だろうな。まぁ、仙堂がお前のこと知ってたのは予想外だったけど」
「仙堂さんはうちの部長と仲良くてちょこちょこシステム部に遊びに来てたので」
ちゃんと仕事してるのかな?っていうくらい、急にふらっと現れて部長といつもお喋りしていた。
「鳴海さんは仙堂さんと仲良いんですね」
「ただの同期だし。お前はあの受付の女と仲良いんだな」
「雪ちゃんですか?私の1番の親友です。入社したてのとき、私よく仕事でミスしてたんですけど、雪ちゃんがいつもわざわざ秘書室からシステム部に慰めに来てくれて。ホントに頼りになる、優しい友達なんです」
雪ちゃんは気が強くて言い方もきついから勘違いされやすいけど、本当はすごく優しい人。
今思えば……なんとなく鳴海さんと雪ちゃんは似てる気がした。
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