見えない敵意

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「で?鳴海さんと何があったのかじっくり聞かせてもらうわよ」 「言わなきゃダメ?」 「当たり前でしょ」 本当なら、誰にも言いたくなかったのに。 雪ちゃん、このまま酔っ払って寝てくれないかな……。 「何よもったいぶって。鳴海さんにキスでもされたの?」 「……なんでわかったの?」 「は?ホントに?」 さすがの雪ちゃんも、驚いて口をポカンと開けたまま。 「やっぱり、びっくりするよね。私も何が起きたのかいまだにわかってなくて」 「あの人、まさか本気で絵麻のこと……」 「え?」 「なるほどね。それであんた、最近鳴海さんのこと避けてたんだ」 やっぱり雪ちゃんには、全部見透かされてるんだ。 「だってどんな顔して会えばいいのかわかんなくて……鳴海さんにとっては何でもないことかもしれないけど」 「そうでもないかもよ」
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