第7話 運命の出会い

運命の出会い

その後は取引先に出向き、何件か外回りをしてから会社に戻った。
取引先の部長に急遽食事に誘われ、会社に戻ってきたのは22時近くになっていた。

営業部にはこんな時間でもまだ何人か人がいた。
それぞれが早く帰宅するために自分の仕事に没頭している。

俺も明日の会議で使う資料の作成が終われば帰れる。
帰る前に、一応たまには顔出して行くか。
行かないと仙堂、うるさそうだし。

前年度の資料を資料室から持ってくるように営業事務の女に指示しておいたはずなのに、机の上に見当たらない。

あの女、マジで使えねぇな。
仕事もできないくせに営業部の社員に媚びばっかり売ってくる女。
イライラする。

その女はとっくに帰っていていないから、仕方なく自分で3階の資料室に行く。

正面のエレベーターはこの時間動いていないから、裏口のエレベーターに乗った。

手に持っていた資料から視線をずらすと、エレベーターのボタンの近くに女が1人乗っていた。