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社内の女とは関わりたくないから、自然と女とは離れた場所に立った。
そのまま資料を読んでいると、女が何階を押すか聞いてきた。
「3階」
一言そう答えてまた資料を読む。
するといきなり女が、ボタンをすごい勢いで連打し始めた。
「あれ……?」
何してんのコイツ。
そう思っていたら、急にエレベーターが激しく揺れ、凄い音が鳴って停止した。
何これ。
マジでありえないんだけど。
女は焦ったのかドンドンとエレベーターのドアを叩く。
バカか?この女。
「どけ」
女を端に追いやり、エレベーターの呼び出しボタンを押して警備員に今の状況を話す。
警備員はのんびりとした口調で『今直すから10分くらい待ってて』と言って会話は終了した。
いつか壊れるんじゃないかと思ってたこの古い裏口のエレベーター。
なんでよりによって自分が乗ってるときに壊れんだよ……。
「あんた、何かした?」
イライラを抑えられずに女に聞くけど、女は俯いたまま何も言わない。
ホント……いい加減にしろよマジで。
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