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今回は運良く足の捻挫程度で済んだから良かったものの、次はどんな危険な目に遭うかなんてわからない。
考えるだけで怒りがこみ上げてくる。
「それに酷い嫌がらせも始まったんです。携帯に凄い数の非通知の着信がきたり、知らない宛先からメールが大量に届いたり」
「うわ、なんなのそれ。怖いね。メールってどんなメール?」
「見せてもらったけど……口にしたくないくらい酷い事がたくさん書いてました。絵麻、私の前では気丈に振る舞ってたけど相当辛いはずなんです。今のうちになんとかしないと」
きっと嫌がらせはもっとエスカレートする。
そうなる前に犯人を見つけ出して、追い詰める。
「そういう事ならもちろん協力するよ俺らも!伊咲ちゃんが苦しんでるの、黙って放っとくなんてできないし」
「勿論そのつもりで呼び出したんですけど。でも、その前に1つ確認させて下さい」
そう言って飯嶋雪は、真剣な顔で俺を見つめた。
「鳴海さんは、絵麻のことどう思ってるんですか?」
その視線は、明らかに俺に対して好意的な視線ではなかった。
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