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「とりあえず警察が全部調べてくれるだろ。俺もコイツがどこの誰なのか気になるから、そのまま警察一緒に行くわ。それより伊咲ちゃんは大丈夫?ケガは?」
「ケガはなかったよ。ギリギリ間に合った」
「良かった!あ、じゃあ俺、雪ちゃんにも今回のこと報告しておくから。また何かわかったら連絡するよ」
「あぁ、頼む」
電話を切り運転席に座ると、隣で心配そうに俺を見つめる彼女と目が合った。
「あの、仙堂さんは大丈夫なんですか?追いかけて行きましたけど……」
「あぁ、アイツのことなら心配すんな。今お前を襲った男捕まえたって連絡あったから」
「でも、どうして鳴海さん達がここに……?」
彼女は俺たちが裏でいろいろと探っていたことは何も知らない。
「受付の女から全部聞いた。お前が最近脅迫メールや電話に悩んでたことも、全部」
欲を言えば、本当なら彼女の口から直接聞きたかった。
直接俺に頼ってきてほしかった。
何かあったら俺に言えってあれほど言ったのに。
一見甘え上手そうなのに、なかなか頼ってくれない。
手を伸ばせば届きそうなのに、なかなか届かない。
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