781人が本棚に入れています
本棚に追加
すぐに音は鳴りやんだから、多分電話じゃなくてメール。
だけどその音は、連続で3回も鳴った。
勝手に他人の携帯を覗く趣味はないけど、気になってメールを開いた。
メールの内容は思っていたよりも酷いものだった。
どうして彼女がこんな目に遭わなきゃいけないのか。
彼女は何ひとつ、悪くないのに。
携帯の電源を落として、彼女が眠っている寝室へ向かった。
彼女1人がいるだけで、いつもとはまるで雰囲気の違う自分の寝室。
眠っている彼女は、苦しそうな顔をして何かにうなされていた。
「おい、大丈夫か?」
そう声をかけると、彼女はゆっくりと目を開けて辺りを見回した。
「大丈夫か?うなされてたけど」
「すみません私……寝ちゃってたんですね」
「今、起きれるか?一応飯作ったから向こうで食うぞ」
そう言うと、瞬きしながら心底驚いた表情を浮かべた彼女は何か言いたげな顔をしながら俺の後についてきた。
最初のコメントを投稿しよう!