彼女の決断

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一応その事を伝えるためにも、メールを打ち送信した。 すぐに返事がくるか少し待ってみたけど、鳴らない携帯。 諦めて今日の疲れを取るために風呂に入る。 子供と遊ぶとマジで疲れる。 仕事よりも完全に体力を消耗させられる気がする。 俺も歳を取ったなんて思いながら風呂から上がり明日の仕事で使う資料を作成していると、携帯が鳴った。 着信相手が誰かなんて見なくても、直感で彼女からの着信な気がした。 すぐに電話に出ると、電話の奥から聞こえる遠慮がちな声が聞こえた。 「もしもし……あの、伊咲です」 「知ってる」 なんていつもの口調で言いながらも、俺はこのとき内心相当喜んでいた。 電話がくるってことは、今あの男とはいないはずだから。 「お前、今1人?」 「あ……はい1人です。今実家に帰ってて」 「あぁ、そういえば実家でパーティーするって言ってたな。楽しめたか?」 「はい、凄く楽しかったです。女3人だと話が終わらなくて」 電話の奥で笑いながらそう言う彼女に、ほっとした。 「うるさそう」 「鳴海さんは……今家にいるんですか?」 「いるよ。俺もさっきまで実家にいた」 「えっ、鳴海さんも実家に帰ってたんですか?そっかぁ……用事って実家行くことだったんですね」 正確に言うと、突然決まった用事だったけど。
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