彼女の決断

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「今日の昼間にいきなり仙堂さんと受付の女性が俺のとこ来て、主任の代わりにこれから名古屋に行けって言われたんですよ。もう凄い勢いで。あれ脅迫ですよ半分」 仙堂と飯嶋が? 確かにあの2人が揃って来たら、面倒くさそうだな。 「もうすごい大変だったんですから。部長に主任が体調不良で動けないとか嘘ついたり。まぁ部長も、あんなバレバレの嘘信じるんだから凄いですけどね」 「けどお前だって、向こうでやらなきゃいけない仕事あるんじゃ……」 「それは東京に戻ってから主任にお願いします。だからこっちは俺に任せて下さい」 頼りになる部下がいて、本当に良かった。 「よく事情はわからないですけど……今行かなきゃ後悔するんじゃないですか?」 「そうだな。助かるよ村瀬」 さっきまで雑談をしていた取引先の部長に急用で会社に戻らなきゃいけないことを謝罪して、その場は村瀬に任せて特急で東京へ向かった。
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