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どうしよう。
嬉しくて、顔が緩んでしまいそう。
「何か欲しいもの、ないの?」
「欲しいものなんてないです!本当に……今日ここに連れてきてもらえただけで、充分です」
これ以上のものなんて、望みたくない。
幸せが続くと、その先に何かが起きそうで恐いから。
ケーキを食べ終えると、鳴海さんがトイレに行くと言って席を外した。
すると個室のドアがノックされ、顔を覗かせたのは白川さんだった。
「絵麻ちゃん、食べ終わった?」
「白川さん……今日は急に来たのに、こんなに素敵な席に案内して頂いてありがとうございました!お料理、どれも本当に美味しかったです」
「喜んでもらえてよかった。鳴海に祝ってもらって、いい誕生日になった?」
「はい。素敵な誕生日になりました」
「良かったね。僕も今日は嬉しかったよ。まさかあんな鳴海が見れるなんてね」
あんな鳴海さんって……?
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