恋に落ちた日

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そのとき、鳴海さんが戻ってきた。 「ここにいたのか。……何2人して笑ってんだよ」 「別に?僕と鳴海の友情について語ってただけだよ。ねっ」 「はい、素敵な友情だと思いました」 でも本当に、そう思ったんだ。 私には男友達も男の兄弟もいないから、男同士の友情ってどんなものなのか今までわからなかった。 鳴海さんと白川さん、それから仙堂さんの関係は凄くいいなと純粋に思った。 「そろそろ帰るぞ」 「あ……はいっ」 「絵麻ちゃん、また来てね。これ僕の名刺。電話くれれば、いつでも席空けておくから」 「ありがとうございます!今度友達と一緒に、食べに来ますね」 早速明日雪ちゃんに話して、今度また来よう。 お店を出て、駐車場に停めていた車に乗り込む。 「鳴海さん……ご馳走さまでした!わざわざ私なんかのために、本当にありがとうございました」 きっと出張で疲れているはずなのに。 私の誕生日を一緒に過ごしてくれた、彼の優しさが嬉しかった。
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