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「香那さん……」
凄い偶然。
こわいくらいのタイミング。
香那さんは、少しも嫌な顔をせずむしろ嬉しそうに微笑んで話しかけてくれた。
「凄い偶然だね、こんな所で会うなんて」
「本当ですね……ビックリしました」
私、ちゃんと笑えてるかな。
「伊咲ちゃんも、パソコン買いに来たの？」
「あ……いえ、私はちょっと見に来ただけなんです。香那さんは？」
「実はね、仕事で使ってるパソコンが壊れちゃったの。それで急いで新しい物を買いに来たんだけど、どんな物がいいのかわからなくて」
本当に困り果てているのか、少し焦った表情の香那さん。
放って帰るなんて、できなかった。
「もし私で良かったら、選ぶの手伝いましょうか？」
「え……いいの？助かる！」
「私、パソコンだけは詳しいんです」
どんな物が仕事で使いやすいかなど香那さんにいろいろと細かく聞いて絞っていき、やっと1つのパソコンを選んだ。
機能もデザイン性も多分この中でトップクラスの優れモノ。
香那さんは、凄く喜んで満足してくれた。
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