大きな動揺

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陽くんと別れて、鳴海さんと一緒に過ごしたあの誕生日から1ヶ月が過ぎた。 あれから私と鳴海さんは、たまに仕事のあと時間が合うときに一緒に食事に行ったり、休みの日に少し遠くまでドライブに行ったり。 それ以外の進展は、何もなかった。 いつも鳴海さんは、帰りはちゃんと家に送り届けてくれる。 前に言っていた通り、手を出してくることもない。 「じゃあホントに2人は付き合ってないわけ?」 「付き合ってないよ」 今日は、雪ちゃんの彼の専務が出張でいないから、雪ちゃんの家に久々にお泊まり。 いつもなら話題は専務と雪ちゃんのラブラブな話の筈なんだけど、今日は最初から、鳴海さんと私の話で持ちきりだった。 「だけど連休も2人で出掛けたんでしょ?」 「うん」 5月のゴールデンウイーク。 鳴海さんはゴールデンウイークも仕事があったけれど、1日だけ予定の空いている日があったからどこか出掛けようと誘ってくれた。 もちろん私は断る理由もなく、2人で車で少し遠くにある美味しい蕎麦を食べに行った。 「蕎麦って、色気なさすぎ」 だってどこに行っても連休って混んでるんだもん。 それに……会社の人に見られたら大変だし。
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