大きな動揺

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「そういえば、この間はごめんね。会社でうるさくしちゃって。鳴海くんにも仙堂くんにも、久し振りに会えたから嬉しくなっちゃって」 「どれくらいぶりだったんですか?」 「仙堂くんは3年前くらいに1回会う機会があって……でも鳴海くんは大学卒業して以来だから、8年振りくらいかな?」 8年振り……そんなに長い間、2人が会うことはなかったんだ。 「あの二人、本当に何も変わってなかったなぁ」 「あの、鳴海さんって学生のときはどんな感じだったんですか?」 「鳴海くんは本当にあのままの感じだったよ。クールでみんなが騒いでるときでも1人だけいつも冷静で。……けど、優しいところもあった」 自分から聞いたくせに、香那さんの切ない表情を見ていると胸が痛くなる。 「仙堂くんから聞いた?私と鳴海くんが付き合ってたこと」 「……はい、聞きました」 「鳴海くんのことはね、私から好きになって告白したの。人生初の告白だったから、もう緊張しちゃって」 そう言いながら、過去を思い出して幸せそうに笑う香那さんの顔を見て……私は嫉妬した。
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