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「鳴海さんだって、絵麻が自分のこと好きなのかわからないから先に進めないんじゃない？待ってるんだと思うよ。絵麻が好きだって言ってくれるのを」
「……うん」
わかってる。
いつまでも鳴海さんの好意に甘えているだけじゃダメなことくらい。
だけど、私には自信がない。
鳴海さんはいつか、私を選んだ事を後悔する日が来るんじゃないかな。
だって私には何の取り柄もない。
鳴海さんと並んで歩いて釣り合いがとれる外見でもなければ、凄く仕事ができるわけでもない。
誰がどう見たって、平凡な女。
雪ちゃんくらいの美貌があれば、自信なんて簡単に持てるのに。
「何よ？何か私の顔についてる？」
「……ううん。なんでもない」
「そんな浮かない顔してる暇あるなら、早く行動に移しなさいよ。鳴海さんなんて人気あるんだから、グダグダしててどっかの女に奪われたって知らないよ」
……そんなの、嫌だ。
だけどこの数日後。
決して望まない想像が、現実となって私の目の前に現れる。
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