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「申し訳ございませんが、お約束されていないお客様をお通しすることはできません」
「……そうですよね、すみません」
その女性は、本当に申し訳なさそうに謝って受付から離れた。
そのとき。
エレベーターの方から、大きな明るい声が聞こえてきた。
この声は、仙堂さんだ。
「おっ!伊咲ちゃん雪ちゃんお疲れ~!今さ、用事で2階にいたからついでに受付遊びに来ちゃった」
「遊んでていいんですか?総務の主任が」
「相変わらずクールでいいな~雪ちゃんは。雪ちゃんの彼氏が羨ましい……」
「仙堂くん?」
その声がした方を見ると、その女性が仙堂さんを見て驚いた顔をしていた。
「え、香那ちゃん?うわ、マジで?何してんのさこんな所で!」
そう言いながら、テンションMAXの仙堂さんは嬉しそうに女性の元に駆け寄った。
「久し振り……元気だった?そっか、仙堂くんも鳴海くんと同じ職場だったんだね」
受付の前で、周りの目を気にせず盛り上がる2人。
鳴海さんと仙堂さんの知り合い……?
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