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鳴海さんは、私の頬に優しく触れて耳元で囁いた。
「……やっと捕まえた」
耳元から脳裏に響く彼の低い声。
彼の冷たい唇が、耳たぶに触れ、頬に触れ、首筋へと伝っていく。
もう、高鳴る心臓を落ち着かせるのはやめた。
どうしたって、ドキドキしてしまうから。
彼のしぐさ1つ1つに、私は簡単に欲情してしまうから。
鳴海さんは丁寧に私の身体にキスをして、丁寧に1枚ずつ服を脱がせていく。
ベッドのシーツからは、私の好きな鳴海さんの香り。
目の前には、愛しそうに私を見つめながら私を刺激する彼の姿。
もう、好きすぎて、どうしよう。
胸が、苦しくなる。
言葉なんてなくても、わかる。
大切そうに私の身体に触れる彼から、愛を感じる。
「……鳴海さん」
私の言葉に反応して、視線を私の瞳にずらした彼。
「……好きです」
ちゃんと、伝えたかったから。
何度でも言いたいくらいの、この想いを。
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