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そのとき、雪ちゃんの家のインターフォンが鳴り響いた。
「まぁ、時間通りってところかな。絵麻ちょっと出てよ、多分ヒロが帰ってきたから」
「はぁい」
ソファーから立ち上がり、フラフラと玄関へ向かう。
ヤバイ、結構酔ってるかも……。
こんなにフラフラするの久し振りだもん。
「専務お帰りなさい……」
玄関のドアを開けてそう言うと、目の前には、まさかの鳴海さんがそこに立っていた。
……どうして?
「な、なんで鳴海しゃんがここに……!」
「鳴海しゃんって……お前どんだけ飲んだんだよ」
ぺちっとおでこを叩かれる。
「痛いです……」
「おい飯嶋、コイツにあんまり飲ませるな」
「だって飲ませたら面白いんですもん、鳴海さん鳴海さんって鳴海さんの話ばっかりで」
リビングから、ニヤニヤと笑いながら雪ちゃんが玄関に出てくる。
「早く仲直りしちゃえば?鳴海さん、この子、鳴海さんに何人体だけの女性がいたのか気になって仕方ないんですって」
「ゆ、雪ちゃんっ」
お願いだから、余計なこと言わないで……。
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