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「もういい」
「ご、ごめんなさい言います!……あの、今日凄く嬉しかったんです、鳴海さんが同級生の皆さんに私の事を紹介してくれたとき。……こんなに幸せでいいのかなって思いました」
ゆっくりと、自分の想いを伝えてくる彼女。
黙ってその声を聞く。
一言も聞き逃さないように。
「香那さんと白川さんの幸せそうな姿を見て、思ったんです。私、本当に鳴海さんに出会えて良かったなって。鳴海さん、私の事好きになってくれて、ありがとうございます」
全然、くだらなくなんかない。
確かに他人が聞いたらただノロケているだけと思われるかもしれない。
でも俺にとって、彼女が発する言葉は全て胸に響く。
それに、出会えて良かっただなんて、俺はいつも思ってる。
いちいち口になんて出さないけど、彼女に出会えて俺の人生は、見違える程に変わった。
コイツに出会えていなかったらだなんて、もう、考えたくもない。
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