712人が本棚に入れています
本棚に追加
長いキスを終えて唇を離すと、甘い表情で俺を見上げる彼女の姿。
いつも無意識で俺を誘うこの顔。
コイツにこんな顔をさせれるのは、間違いなく世界中で俺だけの特権だ。
「鳴海さん、どうしたんですか急に……」
「急にキスしたくなってしたわけじゃねーんだけど」
「え?」
そのときエレベーターが俺達が泊まる部屋の階に着き、そのまま部屋へと向かう。
中に入ると、窓一面に輝かしい夜景が広がっていて、何でも感動する彼女は想像通りのリアクションを俺に見せた。
「鳴海さん、凄いですこの夜景!早くこっち来て下さい!」
窓にくっついてはしゃぎながら夜景を見つめる彼女を、背後からきつく抱きしめた。
「あ、あの……」
「今日1日、ずっとお前にキスする機会狙ってたんだよ」
そう言いながら彼女の耳元に口づけると、素直な彼女の身体はビクッと反応した。
コイツは耳が弱い事くらい、当然承知済み。
最初のコメントを投稿しよう!