近い将来

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長いキスを終えて唇を離すと、甘い表情で俺を見上げる彼女の姿。 いつも無意識で俺を誘うこの顔。 コイツにこんな顔をさせれるのは、間違いなく世界中で俺だけの特権だ。 「鳴海さん、どうしたんですか急に……」 「急にキスしたくなってしたわけじゃねーんだけど」 「え?」 そのときエレベーターが俺達が泊まる部屋の階に着き、そのまま部屋へと向かう。 中に入ると、窓一面に輝かしい夜景が広がっていて、何でも感動する彼女は想像通りのリアクションを俺に見せた。 「鳴海さん、凄いですこの夜景!早くこっち来て下さい!」 窓にくっついてはしゃぎながら夜景を見つめる彼女を、背後からきつく抱きしめた。 「あ、あの……」 「今日1日、ずっとお前にキスする機会狙ってたんだよ」 そう言いながら彼女の耳元に口づけると、素直な彼女の身体はビクッと反応した。 コイツは耳が弱い事くらい、当然承知済み。
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