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「で?どうなの?教えてよ」
「……ナイショでお願いします」
あんな甘い鳴海さん、絶対誰にも教えたくない。
これ以上人気が出ちゃったら、困るもん。
みんなから散々いろいろ文句を言われたけど、無事に楽しい忘年会は終わった。
31日は鳴海さんの家で2人きりで年を越した。
元旦は、初詣に行った後に私の実家に2人で新年の挨拶に行った。
案の定お母さんと妹に沢山飲まされて、夜遅くに鳴海さんのマンションへ2人で帰宅。
もう夜も遅いから寝る準備をしているときに、鳴海さんが「そういえば……」と口を開いた。
「お前、明日何も用事ないよな?」
「え……はい、何もないですけど」
「なら、悪いけど明日少し付き合ってもらうから。正直、すげー面倒くせぇけど」
軽く溜め息をつきながら、本当に面倒くさそうに言う鳴海さん。
「明日、何か嫌な事でもあるんですか?」
「嫌な事っていうか……明日、実家行くから」
……実家?
……誰の?
「え、実家って……」
「だから、俺の実家。お前も連れて来いってうるせぇんだよ」
鳴海さんの実家に私が……?
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