2年振りの再会

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「……私の方こそ、ごめんなさい。つい熱くなってしまって……」 「いや、いいんだ。ただ、俺は伊咲を怒らせるつもりであんな事言ったんじゃない。心配だったんだよ、お前があの男に騙されてるんじゃないかって」 そうだ、先輩は昔からそうだった。 私が陽くんと付き合う前の彼に失恋したときも、先輩はその彼にいきなり電話して、急に説教してくれた。 そういえばあのときも、余計な事はしないで下さいって怒ったっけ。 いつだって先輩は、私の事を心配してくれていたんだ。 「先輩って、本当に何も変わってないですね。2年も会ってなかったのに、心配症なのは相変わらずなんですもん」 昔の先輩を思い出したら可笑しくなって、少し笑った。 「なんだよ人が本気で心配してるのに笑って……」 「すみません。でも、もう心配しなくても大丈夫ですよ。鳴海さんは、先輩が思ってるような人じゃないですから」 「……伊咲がそこまで言うなら、心配ないのかもしれないな」 先輩がわかってくれて良かった。 これで、私と先輩の間にあった気まずさもなくなったような気がした。
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