731人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
宣誓を終えた後は、誓いのキス。
鳴海さんが、私の肩に手を添える。
そしてキスをする前に、私を見てふっと微笑んだ。
前からそうだけど、鳴海さんはたまに私を見ながら一瞬ふっと笑う事がある。
だけど何で笑っているのかはいつも言ってくれない。
「私の顔に何かついてますか?」
「別に」
これがいつもの会話。
別にと言われてしまったら、もう何も聞けない。
だけど、どうして今から誓いのキスっていうときに?
「……何で今笑ったんですか?」
絶対に今日も、『別に』って返事が返ってくると思っていた。
「……お前がかわいすぎるから」
そんな甘い言葉と同時に、鳴海さんは誓いのキスを私にくれた。
この鳴海さんの、たまに出してくる甘さは無自覚なのか、計算なのか。
どっちにしても、私は鳴海さんがくれる甘い言葉とキスにいつもノックアウト寸前状態。
きっと一生、慣れる事もなければ飽きる事もない。
最初のコメントを投稿しよう!