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パーティーは思っていた以上に凄い盛り上がりを見せた。
私の母も妹も、すっかり鳴海さんの家族と打ち解けていた。
「私も鳴海さんみたいなイケメンと付き合ってみたーい」
「あら、絵里ちゃん。タケルよりかっこいい男なんて世の中山ほどいるから大丈夫よ」
「そうそう。しかもタケルは顔は良いけど性格は冷たいからね。絵麻ちゃんが結婚してくれて本当に良かったわ」
お義母さんとお姉さんのその言葉に、鳴海さんは完全に顔をしかめていたけど。
結局パーティーは、レストランが閉店する深夜まで繰り広げられた。
そして、殆どの人達が酔いつぶれたままホテルへ戻る。
私と鳴海さんは、酔いつぶれた人達を無事に部屋まで送り届けてから自分達の部屋へ戻った。
「すげぇ疲れた。どうやったらあんな酔えるわけ?」
「多分みんな、楽しくて飲み過ぎちゃったんですね」
鳴海さんは、飲み過ぎてトイレで吐いていた仙堂さんの世話もしていたから。
多分相当、疲れているはず。
「お疲れさまです。あ……寝る前にお風呂、入りますか?もし入るなら沸かして来ますけど」
「そんなのいいから、ここにいて」
いつもより、少し甘えた口調で鳴海さんは私を抱きしめた。
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