エピローグ

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「……それ……本当ですか?」 「もちろん。冗談でこんな事、言わないよ」 「……ありがとうございます!」 鳴海さんと結婚してから、約1年半後の3月。 ずっと密かに思い続けていた願いが、叶った。 会社の廊下を走りながら、携帯を操作して電話をかける。 発信相手はもちろん、鳴海さん。 「もしもし」 「あ……鳴海さん!すみません仕事中に……今って会社にいますか?」 「今外に出てるけど。どうした?そんなに慌てて」 そっか、今会社にいないんだ。 さっきまで走っていたスピードを、一気に落とす。 「あの、ちょっとお伝えしたい事があって……」 「……何かあったのか」 「実は私、システム部に異動が決まったんです」 ついさっき、受付を管理している総務部の部長に突然呼ばれて、来月からシステム部への異動を告げられた。 まさかこんなに早く戻れるなんて、思ってもみなかった。 「すみません、嬉しすぎてつい電話しちゃいました」
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