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「でも絵麻が結婚式したいって言ったら、言うこと聞いてくれるんじゃない?あの人、絵麻に甘いじゃん」
「……そうかな」
確かに最近の鳴海さんは、こっちが照れてしまうくらい甘い。
「いいなぁ……私も結婚したーい」
「雪ちゃんと専務はもう長いもんね。結婚する事になったら、1番に報告してね」
私のその言葉に、一瞬雪ちゃんは悲しい表情を見せた。
「……そんな日は来ないかもね」
「え?」
「あっ時間ヤバイ!行くよ絵麻」
結局その雪ちゃんの表情の意味は、聞けなかった。
……そして、その日の夜。
鳴海さんが帰宅して、一緒に夕食を食べながらさり気なく結婚式の話をしてみた。
「式?あぁ、そうだな。それの日程とかも決めないとな」
「……結婚式するんですか?」
「するんじゃねぇの?普通」
意外過ぎて、持っていたお茶碗を思わず落としそうになった。
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