出逢えた奇跡

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そしてこの翌週の日曜日。 鳴海さんと一緒に、私の家族に結婚の報告をしに行った。 「えっ!お姉ちゃん結婚すんの!?」 「改まって何の話かと思ったら……そういう事だったのね」 「やった!鳴海さんみたいなイケメンがお兄ちゃんになるなんて友達に自慢できる~」 「私も職場のみんなに自慢しちゃおうかしら」 お母さんも絵里も、なんかちょっとズレてるような気がする。 「彼女の事、一生大切にしますから」 そう言って隣にいる私を見つめてふっと微笑む鳴海さん。 ……胸キュンです。 「うわ、いいなぁ~私もこんな事言われてみたーい。お姉ちゃんズルーイ」 「私も思い出すわ~パパにプロポーズされた日の事。鳴海くん、絵麻にどんなプロポーズしたの?」 「想像にお任せします」 結婚の報告のときって、もうちょっと緊張感とかあるはずなのに。 緊張感の欠片もない雰囲気。 「あら、言わない気ね?じゃあ今日も飲ませて洗いざらい教えてもらおうかしら」 「ダメだよ!明日仕事なんだから今日は泊まっていかないからね」 「絵麻ったらホント真面目ねぇ。そういうとこ、あの人にそっくりなんだから。……でも、あの人もきっと喜んでるわね。2人の結婚を」 この後私と鳴海さんは、お父さんのお墓へ報告に向かった。
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