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「もう何日も前から、もしかしたらとは思ってたんだけど。俺の勘だと、お前の今回の体調不良は妊娠の可能性が高いと思う」
「え……」
どんな事に対しても、自信と余裕を兼ね備えているタケルさん。
そして今回もそれは例外ではなく、結構自信ありげに言うから私はクスクス笑ってしまった。
「何笑ってんだよ」
「だって……」
「お前の勘より、俺の勘の方がきっと正しいよ」
自信満々なタケルさんは、凄く好き。
タケルさんが言う事は、本当に何でも正しいんじゃないかっていつも思ってしまう。
けど、今回ばかりはごめんなさい。
きっと……ううん絶対、私の勘の方が当たってます。
「明日、残業しないですぐ帰って絶対調べろよ」
「はい」
でも、タケルさんとの子供のことは、結婚してから今まで何度も想像してきた。
ずっと異動したかった部署に異動が叶って、今まで以上に仕事を頑張ろうって思ってやってきた。
だけどその間もずっと、頭の片隅ではタケルさんとの子供の事をどこかで考えている自分がいた。
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