番外編①sweet days

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今の発言。 完全に狙われている事を認めているような気がしてしまうのは、私だけ? 「ちょ……タケルさん!それってつまり……本当に狙われてるって事ですか?」 タケルさんはいつもの仏頂面のまま、面倒くさそうに私の必死な問いに答えてくれた。 「狙われてるって言ったら大袈裟だけど。まぁでも、見え見えだな」 「み、見え見え?」 「会う度食事に誘われるし、まぁ他にもいろいろ。仕事で関わる分には良いパートナーだと思うけど、プライベートに踏み込もうとしてくる感じが面倒くさい」 会う度食事に誘われる? 他にもいろいろ? ……って、いろいろって、何? 「やっぱり本当だったんですね……」 もう私の頭の中では、その会った事もない女性の姿が勝手に完成されていた。 「営業部なんて、男性社員山ほどいるのに、どうしてタケルさんなんでしょうか……」 けど、どうしてなんてグチグチ言ったところで、どうしてかは私が誰よりもよくわかっている事。 ……タケルさんが、素敵過ぎるからだ。
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