番外編①sweet days-2-2

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「あの、先輩……」 ここは訂正した方がいいのかな。 でも本当の事を先輩に言うのはまだ早すぎる気もするし……。 とりあえず、少し話をずらそう。 「せ、先輩の子供、いつ頃生まれる予定なんですか?もう安定期入った感じですか?」 「あぁ、彼女、まだ妊娠初期でさ。安定期とか俺詳しくわからないんだけど、昨日やっと赤ちゃんの心拍確認出来て」 「えっ昨日確認出来たんですか?いいなぁ……私はあと2週間後なんです」 そう口にした瞬間。 先輩と部長が、きょとんとした顔で私を見た。 「……え?……あ!」 慌てて口を両手で抑えたけど、この行動は当然もう遅い。 ……ウソ、私、今サラッと言っちゃった? 「……おい伊咲。詳しく聞かせてもらおうか今の言葉の意味を」 「え、えっと……」 もちろん部長にはちゃんと今日中に報告するつもりだったから、ちょうど良いといえば良いんだけど。 報告の仕方、明らかに間違えてるよね私。 「え、もしかして伊咲……妊娠してるの?」 増渕先輩のその問いに、私はコクリと首を縦に振った。 「おいおいおいおいマジかよ……お前、ちゃんと母親やれんのか?」 ……どこまでも失礼な部長だ。
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