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「カケル、見る目あるね。雪ちゃんは、私も大賛成だよ」
まさか雪ちゃんだなんて、そんな遥かに年の離れた女性の名前を出してくるとは思わなかったけど。
……この子、年上キラーになったりしないよね?
「あ、でもね」
「ん?」
カケルが何かを耳打ちしようとしたから、私はしゃがみ込みカケルに片耳を傾けた。
「いちばんすきなのはママだよ」
「……っ」
タケルさん並みの破壊力。
もう、いちいちキュンとさせられる。
「ママもカケルの事、大好きだよ」
「いちばん?」
「うん。1番」
そう言うと嬉しそうに顔を綻ばせながら、私の体にぎゅっと抱きついてきた。
カケルのこういうたまに見せる無邪気な可愛さに、母親の私は完全にメロメロ状態。
女性がギャップに弱いという事を、3歳ながらにわかっているんじゃないかと思ってしまうくらい。
クールとキュートを本能で使い分けている気さえしてしまう。
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