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2人の微笑ましいやり取りをニマニマしながら眺めていたら、タケルさんがふっとカケルから私へと視線を移した。
「翔、お前にそっくりだな。特に、嘘つくのが下手なとこ」
「……同感です」
タケルさんはそもそも小さな嘘さえつかない人だけど。
私はたまに、どうでもいいような下らない嘘をつくときがある。
例えば具合が悪いときでも、ギリギリまで、具合が悪くないフリをしてしまったり。
変なところで強がってしまったり。
そしていつのまにか、私のそういう良くない部分がカケルにも移ってしまっている事に気付いた。
どうしてそんな部分ばっか似ちゃうのかな。
もっと私の長所がカケルに遺伝されていれば……。
ていうか、私の長所って何だろう?
「おい、何ぼーっとしてんだよ」
「ママ、へんな顔してるよ」
「……」
こうやって日々、旦那と息子に鋭く突っ込まれる私。
「あ、そういえば来週の土曜仙堂が奥さんと隼斗連れて家来るって言ってんだけど。どうする?」
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