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「はいそこの親バカ2人ストップ!肉の前でケンカしない!」
そんな親バカ2人による言い争いの間に割って入ってくれたのは、いつでも頼もしい雪ちゃんだった。
「せっかくの肉がまずくなるでしょ?」
「「……すみません」」
雪ちゃんに素直に謝る私と仙堂さん。
無類の肉好き雪ちゃんの前で、肉を焦がす事は許されないのだ。
「まぁ私から見れば、カケルも隼斗も、どっちも問題アリだけどね。鳴海さんと仙堂さんをそのまま小さくした感じだし」
「おい、それどういう意味だよ」
雪ちゃんがサラリと言い放った言葉に、次は私ではなくタケルさんが抵抗を見せた。
「別にそのままの意味で捉えてもらって結構ですよ?」
「相変わらず生意気な女だな」
「すみません昔からこういう性格なんで」
まるでバチバチと静かに火花が散っているんじゃないかっていうぐらい、冷静に隙間なく言葉を繋げていく雪ちゃんとタケルさん。
雪ちゃんは作り笑いを浮かべ、タケルさんはクールな表情のまま。
私と仙堂さんの言い争いとは比べようもない程のピリピリ感が漂っている。
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