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「何か最近アイツ、俺の事ライバルのような目で見てくるんだよな。今日だって俺達の邪魔してきたし」
あ、もしかしてキッチンで良い雰囲気になってたときの事かな。
確かに、あそこで隼斗君達が乱入してくるとは思わなかったけど……。
「とりあえず、あのときの続きする?」
「えっ」
「え、じゃねーし」
そう言ったタケルさんに、私はあっという間に抱きかかえられてしまった。
「え、あの、タケルさん……」
「邪魔が入った分、今日は覚悟しておけよ」
覚悟しておけとタケルさんが私に囁いたときは、本当に覚悟が必要な夜になる事を私は知っている。
普段のクールなタケルさんからは考えられないぐらいの激甘は、とにかく心臓に悪くて困る。
……多分本気で寿命、タケルさんのせいで縮んでます。
私を抱きかかえたまま、スタスタと迷いなく寝室へ向かうタケルさんの首にキュッと腕を回した瞬間。
寝室の扉が、カチャ……と小さな音を鳴らして開いた。
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