番外編④precious days-2

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「あれ?パパママ、どこいくの?」 「「……」」 私とタケルさんが入ろうとしていた寝室は、カケルが今出てきた寝室の隣の部屋。 普段は今カケルが出てきた部屋で、3人で寝ているけれど、甘い夜を過ごすときは強制的にカケルがいない部屋になる。 カケルは、眠そうに目をこすりながら、キョトンと不思議そうな顔で私達を見ていた。 「なんでママ、パパにだっこされてるの?」 そして、的確なツッコミを入れてくる。 私はタケルさんに抱きかかえられたままの体勢で、何とか納得してくれるような説明を試みた。 「えーっと……これにはワケがあって」 「翔、どうした?寝てなかったのか」 あたふたする私とは違って、こんなときでさえタケルさんはいつものタケルさんのまま。 一切動揺する事なく、カケルに話しかけた。 「あのね、なんかね、目さめちゃったんだ」 そしてカケルはパッと小さな両手を私達の方へ上げた。 「パパ、ママ、いっしょにねよ?」 ……子供からのこんな可愛い申し出を断れる親なんて、きっとどこにもいない。
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