半分

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2日目の研修が終わった後も、求め合い激しく愛し合った。 しんちゃんは心の片隅に押しやられ、森之宮さんが私の心を満たしていく。 このままずっと森之宮さんでいっぱいでいるのだと思っていた…… それなのに…… 仕事の楽しさがわかると同時に、つらさも以前より味わう様になった。 信じていたお客様に裏切られ、私の心が音を立てて壊れていく。 「杏奈ちゃん、そんな事はよくある事だから」 森之宮さんの慰めは私の心に届かない。 [杏奈、元気にしてる? きっと、杏奈の事だから頑張っているんだろうね。 杏奈はすぐに頑張りすぎちゃうから、心配してる。 マイペースでね。 いつも応援してるから] このタイミングで届いたしんちゃんからのラインに壊れた心が光で包まれていく。 森之宮さんは私よりずっと強い人。 私は弱くて脆い。 魂の成長の為私達は出会った。 森之宮さんの気持ちはよくわかる。 だって、あなたは私だから。 だけど、言葉は私の心に届かない。 営業をしていると、投げかけられる胸をえぐる様な言葉にも、このまま保険の外交員をしてていいのかという疑問がわいてくる。 「逃げちゃダメだよ」 私が弱音を吐くと、森之宮さんはいつも逃げるなと言う。 だけど、私はそんなに強くない。 あんなに側にいたいと思っていたのに、少しずつ森之宮さんと一緒にいる事がつらくなってきた。 自分の弱い所をわかっているのに直せない。 わかるけど……わかるけど……
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