1. 2年生の春

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ああ、いつもの朝がやってくる… 顔を洗って、 ご飯を食べて、 服を着替えて、 そして学校へ行く。 駅へ向かうバスの中は、むさ苦しい。 改札口から出てくる人がうっとしい。 電車内の温度が気持ち悪い。 嗚呼、春のせいか眠いのに寝れない 学校に行く女子達がうるさい。 学校に行く男子達もうるさい。 そして一番うるさいのは、自分の心の中の文句というのが、どうしようもないくらい現実逃避したくなる。 「はよー」 ---嗚呼、一番嫌な奴が来た 後ろから来る声に、眉間が寄ってくるのが感じる。 「おはよう」 あいつはいつもと同じように爽やかな笑顔を見せてくれた。憎いほど良い男だ。 「あれ?なんか元気ない?」 「少し寝不足だけだ」 自然と顔を近寄って来るが、ものすごく不愉快だ。 ---嗚呼、柑橘類の香りが彼にとても合っている 「なんかやってた?」 「イヤ、特に何していなかった」 …でもそれは彼の匂いではない その事を嫌なほどわかる。
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