1. 2年生の春

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「なあ。」 返事はしないが、とりあえず机に伏せていた顔だけあいつに向けた。 「最近あんま一緒にいないから、学校終わったら遊びに行こうぜ。」 と誘うお前。 「良いよ。」 「まぁ、今日始業式しかないから、一回俺ん家来る?その後また出掛けよう。」 -------------なんて軽い口約束、どうせそれを守る気すらないんだろう… 「うん、そうする。」 -----ああ、嬉しそうに笑うお前の顔はなんて爽やかで、かっこよくて、そしてこんなにも憎いんだろう。 窓は開けた状態で、時々風と共に桜が教室の中に入って来る。 ----汚い俺も一緒に風で消えなくなれば良いのに……… そして俺はまた顔伏せた、あいつから俺の醜い心を隠す、気づかれないように (「ごめん!あいつらがどうしても断れなくて!また別の日でも良い?…… ああ、本当に?!ありがとう!助かったよ!………うん、じゃー別の日に行こうぜ!気をつけて帰れよ、じゃな。」)
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