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「なあ。」
返事はしないが、とりあえず机に伏せていた顔だけあいつに向けた。
「最近あんま一緒にいないから、学校終わったら遊びに行こうぜ。」
と誘うお前。
「良いよ。」
「まぁ、今日始業式しかないから、一回俺ん家来る?その後また出掛けよう。」
-------------なんて軽い口約束、どうせそれを守る気すらないんだろう…
「うん、そうする。」
-----ああ、嬉しそうに笑うお前の顔はなんて爽やかで、かっこよくて、そしてこんなにも憎いんだろう。
窓は開けた状態で、時々風と共に桜が教室の中に入って来る。
----汚い俺も一緒に風で消えなくなれば良いのに………
そして俺はまた顔伏せた、あいつから俺の醜い心を隠す、気づかれないように
(「ごめん!あいつらがどうしても断れなくて!また別の日でも良い?……
ああ、本当に?!ありがとう!助かったよ!………うん、じゃー別の日に行こうぜ!気をつけて帰れよ、じゃな。」)
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