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イライラする、イライラする。
「ふっ、はぁ……ン…」
イライラする。
「ハァ…ハァ…………、外ではやるなって、前も言ったんだろ…。」
-----息が苦しい
「ん…、夜だし、別に良いだろ?キスくらい、見る人もいねぇし。…………ていうかもう一回。」
「おいッ待っ!?…………ふッ……」
-----嗚呼、こいつはこういうキスをするようになったんだな。
舌が絡み合って、上顎が擦られ、息が奪われる。どこで知ったんだろう?前に会った奴が教えたのかもしれないな………。
まだイライラが止まらない。
-----ねぇ、苦しいよ…
「…………ン…好きだよ、ケイ。」
お前はきっと知らないだろう、お前のこの一言はどれだけ俺の壊れかけた心を突き刺さるのか…。俺は………
「ん、ふっ………マサ、マサ。」
その大きい背中に回した手はまだ緩めなさそうだ、と自己嫌悪をする。
-----(好きだよケイ。)
-----(俺も好きだよ、マサ。)
俺はきっともう昔みたいに言えなくなったんだろう。
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