半分部

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半分部

え?新聞部? 違う違う。 半分部。 なんだそれって感じだろ? 僕だって最初はそう思ってたさ。 ふざけてるのは名前だけじゃ無いんだよ。 なんと部員はたった1人。 よくそれで部活として成り立ってるなって思わない? そのくせ、顧問も居るし部室までちゃっかりあるんだ。 活動内容? 半分こを楽しむのさ! …ねぇ、何か引いて無い? よくそんな訳の解らない部活に入ったなって? 本当だよねぇ。 僕もそう思うよ。 ところで、君は今学校生活楽しいかい? そっかそっか。 そんな顔してるもんね。 じゃあ、行こうか。 どこにって、半分部にさ。 いいからいいから。騙されたと思って来てみなよ。 そうだ。 部室に向かいながら、僕が何でこんな部活に入部したのかも教えてあげるからさ。 それはちょっと気になるって顔したよね!? それで良いんだって。 きっかけなんて、そんな些細な事なんだよ。 よし、じゃあ行こう。 ※※※ 新しい制服。新しい教科書。 これから始まる新しい毎日。 入学式のあの日は、ウキウキとした気持ちとソワソワした気持ちで皆浮き足立って居た。 この僕ですら。 偏差値で言うなら中の上。 家から通学一時間とちょっと。 同じ位のレベルなら、もっと近くにも高校はある。     
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