1人が本棚に入れています
本棚に追加
昨日の朝。私たちはいつものように学校に登校した。特に何もない学校。そしていつものように話し合っている教室。いつも通りにスーツを着こなして扉から現れる先生。そしていつもとあまり変わらない授業。
誰もが平凡とした時間を過ごしていた。しかし夕方の帰る頃だった。突如それは起きた。
『至急、職員室に先生方はお集まり下さい。繰り返します。至急、職員室に先生方はお集まり下さい。なお、生徒はそのまま待機して下さい』
急に女性の声で学内アナウンスが教室内を鳴り響かせる。男性の先生が「学級委員二人、俺が帰ってくるまでよろしくな?」と言い残して、そのアナウンス通りに教室の外に出ていく。
先生と共に前に立っていた学級委員の二人は「そういうことなので待ちましょう」と私たちに言い聞かせた。
「それにしても……何があったのか気にならねー?」と男子生徒が言う。
「不審者が来たとかじゃね?」と他の生徒達が言う。
「そういえばさ。さっきのアナウンスの人誰かな?私、ちょっと聞き覚えあるんだけど誰だったかな?」と他の女性。
「もしかして……井出波さん?」と結衣が言った途端だった。
『おい、ちゃんと扉を閉めろよ』
『閉めてますって……』
最初のコメントを投稿しよう!