第4章 8080日

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「いや…大丈夫。」 リズ姫の魔法が加わったとしても、布地自体が消失するなど、明らかに今までとは違う何かが起こっている。 セレの魔力が数段上がっているのだ。 …力加減に気を付けないと、取り返しのつかない事になるかもしれない… セレの肩肌が露わになり、ランディール家の紋章のタトゥーが見えてしまっている。 ウォールとやり合って大火傷を負った時にも消えなかった。 5才の誕生日に父に魔法で入れてもらった大切なものだ。 どんな境遇であれ、やはりセレはランディール家の人間なのだ。 そして、強力な魔法使いだ。 「8080日を終えて、色々と変わったのでしょう。セレ様が第5の魔法を使える様になればいいのに…」 リズ姫が言った。 「その可能性を探りたいと思っている。姫が一番気になる遺跡は?そこに案内して欲しい。」 「わかりました。」 セレ達は遺跡に向かった。
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