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通常は一週間くらいで取り替えるのだそうですが、教室の盛り塩は数日という短いスパンで取り替えているとのことでした。
どうしてかというと、書いた梵字が薄くなって結界が弱まるから。
それだけ、あの教室には悪い「何か」が押し寄せているのだと。
「あのクラスへ遊びに行く際は、ふざけて盛り塩を崩さないように」
あのとき、耳が痛くなるほど静まり返った教室で私達はどんな顔をしたでしょうか。
遠い記憶となった今となっては思い出せません。
しかし、後日、私のクラスの男子が「本当にあった」と引きつった笑みを見せてくれたのは覚えています。
あれからン十年、先生も恐らく他の学校へ転勤されているかと思います。
盛り塩は今も続いているのでしょうか。
それとも、あのときに多発した怪我というのはすべて偶然だったのでしょうか。
今となっては少し不思議で懐かしい思い出と共に、母校が平和であるよう遠い地からではありますが祈っています。
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