林檎と夢

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「おはようございます、進藤さん」 「おはよう」 出社すると高市くんが声をかけてきた。 「昨日もお泊まりですか?」 「そう」 素っ気なく返事をして、デスクに向かう。 「今日、朝日商事のサンプル入ってくるから」 「了解です」 いま、担当についてる高市くんは変な人だ。 私がホテルから直出社してきても、気にしない。 それは、私が担当について、はじめましての挨拶をしたときから変わらない。   私が三つ年下の、高市くんの担当についたのは、三ヶ月ほど前。 「よろしくお願いします、進藤さん」
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