林檎と夢

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「じゃ、残念だけどお断りします」 「残念だけど?」 意味わかんない。 断るのが残念なら、私と寝たいってことだよね? それとも、みんなと寝てる私は汚いって軽蔑パターン? 「あ、勘違いしないでくださいね」 困惑してると、高市くんの、黒縁眼鏡の奥の目が、きれいに緩やかなアーチを描いた。 「進藤さんがそんな女だから嫌だってわけじゃなくて。 そこだけは覚えておいてください」 「……うん」 変な人、だと思った。   高市くんの前に担当してた牧口さんもやっぱり、私の挨拶に大笑いした人だった。 「なにそれ? マジで?」
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