第二章

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「だ、だから何でもないっすよ!」 「ふざけんじゃ無いわよ?私から免れるなんて事出来ると思ってる訳?」 ほらね。物静かで可愛い絵理先輩は猫かぶりでかなり性格が悪い。知ってるのは生徒会メンバーと俺だけ…… 「だからですね~?俺は何も隠してないしただ遊んでただけなんですよ!」 「ふ~ん?にしては随分決め込んでるじゃない?」 この女~!俺を絶対逃がさないつもりだ!しかも痛い所を突いてきやがった。 「そ、それは~」 やっべぇ…嫌な汗が止まらないや。つか何でこんな時に絵理先輩に会うんだ俺は…… なんか妙に絵理先輩の笑顔が怖く感じる。 「翼ちゃんって嘘が下手だよね~?だから彼女が出来ないんだよ」 「なっ!俺にはちゃんと彼女が居っ……!」 時すでに遅し…俺はついムキになって彼女がいるよ的な爆弾発言をしてしまった!ああ…絵理先輩の笑顔が物凄く怖いや 「へ~?彼女いるの?鈍感な翼ちゃんに彼女がね~?」 ヤバい…今俺の彼女が和奏だってバレたら非常にマズい! 「あっ…あはは!彼女って言っても全然可愛くないっすよ!ちなみにボブチャンチンに似てるって言われるくらい可愛くないんすよ~!」 すまん和奏…お前はボブチャンチンには似てないよ…むしろ和奏をボブチャンチンに似てるって言った奴は俺がガゼルパンチをお見舞いしてやるぜ。 「ふふ、だから翼ちゃんって可愛い…焦ってる翼ちゃんを見てると可愛くて食べたくなっちゃう」 最後にこの人は極度の可愛い物好きだ。俺のどこが可愛いのか知らないが焦る所とか嘘をつくのが下手な所とか簡単に裏をかかれる所とかなどなどだ。 俺の首筋をつぅーっと触る絵理先輩に凄く寒気がした。
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